私には珍しく数尾のスズキが遊んでくれました。
この日は、寒波が到来して、急に冷え込んだ日でした。
夜、寒さに震えながら、潮が引いて干上がった砂浜を歩いていると、横たわる何かに気付きました。
30cm程の横たわるエバです。
「のんびりし過ぎて引き潮に取り残されて砂浜に取り残されたのか?まぬけな奴だな。」
一笑し、フィッシュグリップで掴んで海へ戻してあげました。
その後、ウェーディングしてスズキを狙っていると、何かが何度もフラ〜っと流れてきます。気味が悪くなったので、ライトで照らすと先程のエバでした。いや、同じぐらいのサイズですが、別の個体のようでした。軽く手で触れると驚いて逃げますが、すぐにまた動かなくなります。
暫く釣りを止め、漆黒の流れに目を凝らすと、定期的にエバが流れてきました。
御存知の方もいらっしゃるでしょうが、エバ、全国的にはメッキと呼ばれるヒラアジ族の幼魚は、元は南方の海に生息する魚です。うっかり黒潮の流れに乗ってしまった幼魚達が、日本に辿り着きますが、死滅回遊魚と呼ばれる彼らは、水温が低くなると死んでしまいます。きっと、この日は今シーズンで一番水温が下がった日で、水温がエバの活動限界を下回ってしまい、軽い凍死状態になってしまったのでしょう。
そんな流れてくるエバ達、時にはウェーディングしている体にぶつかってくるエバ達を横目に、スズキを狙って釣りをしていると、アタリが出ました。
一尾目は、K2Rで水面直下をドリフトしているとヒットしました。まずは表層からです。
このルアーは使い方がイマイチわかりませんでしたが、流れに乗せてドリフトさせると、ゆらゆら泳いで良い感じです。強い流れの中、静かに誘う釣りに向いてそうです。
その後、アタリがないので、レンジを少し深くする為に、TKLM12/18にチェンジすると、すぐに2尾ヒットしました。
このルアーも流れに乗せて、ゆっくりドリフトさせる釣りに向いてるように感じます。小型の9/11より泳ぎは大人しいですが、しっかり泳いでくれます。
この日はスズキサイズが3尾。私にしては上出来です。満足して帰路に着きました。
後日、ベテランの方々とお会いする機会がありましたので、この日のエバの事をお話すると、「それは『凍死パターン』ですよ。」と教えて頂きました。ベテランの方達には周知の事象だったようです。また1つ勉強になりました。
私のタックル
ロッド:ufmウエダ STB-102FX-Ti
リール:イジグストハイパーカスタム3012
宮崎県在住。
プログラムを書いて暮らしています。趣味はルアーフィッシング、ギター。